’07富士山一周ツーリング

富士山一周ツーリングレポート/2007/08/18 by 石橋

◇レポート◇
天気は曇り、途中から雨。
今回は5人、ピナレロノリさん、カレラ石橋、スペシャ北原さん、アンカー絹張さん、ピナレロ橋口さん。
いつもどおり山中湖に車を停める。


今回のコース

さあ、今回は自分にしては320Kmを走った後だ、たかだか100Kmは余裕だろうと思う。
ほかの皆さんは1週間後に乗鞍を控えているのでウォームアップといったところだろう。
自分はというと抽選にもれてしまい、乗鞍の日は仕事となる。
みんながんばってきてくれ!
道を完全に把握しているのはノリさんと自分だけなので、自分が先頭、ノリさんが最後尾を走る。
今回は人数もそれなりだ。楽しそうだ。
7月の計画は台風でダメになってしまい、今回は自分と北原さんだけで秘密の特訓といこうとしたが、+3人便乗という形だ。
71号に入るまでは交通量もそこそこある道、隊列の後ろは危険にならないようスピードと車の位置関係を調節しながら行く。


出発前の記念撮影!

ステージ1
71号に入り展望台まで上りと時折下りがミックスされた道。
アウターで上りながら下りでスピードを上げ、その惰性で次の坂を上る。
そのせいでアベレージはそんなに落ちない。
みなこのくらいなら大丈夫そうだ。
初めて一緒に走る橋口さんの力は未知数だ。
上りに入って思い思いに走るため集団はバラける。
前に自分と北原さん、後ろに橋口さん、ノリさん、絹張さん。
しばらくすると橋口さんがノリさんのところから追い上げてきたが、少し間を空けて展望スペースへゴールする。
後に橋口さんはここでは相当セーブしていたことを思い知らされることになる。
ノリさんと絹張さんはそろって滑り込んできた。
みんなの自転車がずらっと並ぶ。人の自転車は良く見える。
もちろん自分の自転車だって安くは無い、考え抜いて買ったのだ。
弱い主に忠実に仕えてくれている、きっと自転車からすれば「もっと踏めないのかよ」と物足りないはずだ。
ただフルカーボンには非常に興味がある。
アルミに比べればトータル的な体力消耗に差がつくのだろう。

天気はここまでは晴れ。
自分は今回コンパクトドライブにしたのでその効果をテストしに来ている。
まだ序盤ではありがたみは薄い。
展望スペースですこし休憩。


絹張りさん

展望台


ステージ2
この先はしばらくダウンヒル。
先陣切って自分は飛ばし始めるが、少し下ったところでサラサラ程度の雨が降り始めてスピードダウン。
路面は濡れている。
半分ぐらい下ったところで止まり後続を待つ。
ここはばらばらに下るよりまとまっていたほうが安全性も高いだろうと。
最初に来たのが北原さん、合流したところで再び漕ぎ出すが、またばらばらになる。
ブレーキをかけながらせいぜい時速70を越えないようにくだる。
それ以上になると突然予想外の状況で減速が間に合わなくなる。
下りきったT字路を曲がったところで全員の合流を止まって待つ。
このままゆるく下りながらコンビにまで行き休憩。
体は冷えている。
暖かいコーヒーが欲しいくらいだ。

コンビニで補給

ステージ3
この先少しの上り下りをこなし、富士スカイラインに入る。
交差点や信号がなくなるまで自分が先頭を引き、後は道なりという所でみなに自分のペースで上るように伝える。
が、何せ最初から9%くらいの上りで北原さんに道を譲ろうとしたが、勾配のせいでなかなか追い越していってくれない。
橋口さんもはじめは様子見で前に出てくれない。
仕方なく自分が前を引く。
後方の絹張さんはこのくらいになるとかなり辛いはずだ。
ノリさんがついているが、ノリさんはきっと後から追い上げてくるに違いない。
自分の脚力では34−21が調子よく回せる。
やがて北原さんが千切れ、橋口さんは北原さんについたまま、自分だけが先行する。
と思っていたら、後ろを確認すると橋口さんは自分にぴったりついている。
「な、なに!」
こっちはゼエゼエと息を切らしているのに、後ろからは息遣いが聞こえてこない?!
余裕ということなのか。
太陽が出ていなく、霧雨なのが体力消耗を抑えてくれている。
自分としては結構調子よく上っていて気分はよい。
いつもならレストランまで上って休憩だが、今回はその手前の案内看板の所で止まる手はずになっている。
そこで止まって、いつもどおりレストランで休むのか、頂上の水が窪で休むのか決めるのだ。
途中霧の中に2台の先行する自転車を見つける。
荷物をくくり付けて上っている2人組みに挨拶をして、追い越していく。
少し話をしたが、2人は駿河湾からまっすぐここまで上ってきてるようだ。

一力走の北原さん

絹張りさんガンバ!

まもなく看板が見え、自分と橋口さんは停まった。
霧で周りが見えないせいか集中して上れるので、意外とここまでいつもよりキツくなかった。
案の定程なくしてノリさんが霧の中から現れる。
黙々と上り続けるあまり自分たちに気づかずに行ってしまいそうになるのを呼び止めた。
しばらくして北原さんが現れる。
疲れている、腰が痛いようだ。
乗鞍はもっと長丁場だ、大丈夫なのか。
その後ツーリングの2人組みが現れ、消えていった。
走りざまに2.3言葉を交わす。
だいぶたってから絹張さんが現れる。
自分らは熊出没注意の看板の前で写真を撮って遊んでいたが。
絹張さんは休憩で一服をする。
タバコの煙は霧の中に消えていく。


上りの休憩ポイント。

日焼けしたクマが…

さて、ここから3Km上った所にレストランがある。
昼休憩をした後さらに5Kmの上りが待っているが仕方ない。
みな疲れもある。無理させてハンガーノックにでもなってしまったら先が辛くなる。
ここは3Km先で手を打とう。
さてと、ここは逃げるとしよう。
橋口さんとノリさんに置いていかれてたまるか。
残り距離も少ない、全力で上ることした。
漕ぎ始めから一つ上のギアでダンシングを始める。
これで追いつかれたら最後、抜き返せる力はもう出せない位で踏み倒す。
たまに後ろを確認したが姿かたちは見えない。
何とか3Kmは逃げ切ってレストランに到着した。
昼飯となる。

飯を食べ終わって店を出るとツーリングの2人組みがいた。なにやら林のほうから歩いて出てきた。
富士山の湧き水を汲んでいたようだ、なにせお金が少ないらしく水を買えないとのこと。
本州横断ツーリングでも書いたが、荷物を積みながら走る人たちは凄いと思う。
2人にはこれはこの夏の良い思いでとなるのだろう。


前回食べられなかったお昼だったが

お昼を食べたレストラン


絹さんに橋さん

ステージ4
自分たちは5Kmの上りに取り掛かる。
橋口さんがここでようやくペースを作るといって前を引き始めた。
急にペースを上げるわけでもなく、最初はゆっくり後から苦にならない程度にじわじわと上げていく。
自分にとってはかなり理想的なペース配分だが、どうもうまくあわなかった。
少しずつ橋口さんの背中は前へと離れ始め、しばらくすると見えなくなっていった。
5合目へと向かう分岐を超えて、下りにはいる。
ここで追いついて水が窪の駐車場へと入って停まる。
道がわからないとここは少し不安かもしれない。
北原さんは間違ってないか、霧の中みんなが停まっていることに気づかず追い越してしまってないか、ソロソロとここまで下ってきたようだ。
絹張さんを待って、合流したらそのまま下り始める。
ここで休んでクールダウンしたら下りでさらに体が冷えてしまう。
今だ結構な霧の、雲の中だ。
後ろから来る車も、対向車も自転車には気づきにくいだろう。
どうしても下りでは自転車も危険だ。路肩だけを使って走ってはいけない。
安全なマージンを取るために時には中央線付近まで出なければならないときもある。
何度も後ろを振り返り車のライトが迫ってきてないか、対向車が来てないか十分注意しながら自衛隊の駐屯地前まで下ってくる。
メーター表示が少し狂った。
最高速度が106Km/hと表示されていたのを後でみんなに見せて驚かせた。
そこまではいけません。
駐屯地過ぎた左折のところで合流を待つ。
ところが待てども橋口さんが一向に来ない。
少しぞっとしたぞ。
あの下りで転んでいたらちょっと危険だ。
どうやらボトルを落としてしまって拾っていたようだ。
もう少し遅かったら上って捜索に行くところだった。

ステージ5
ここから籠坂峠の入り口のコンビにまで車の量が多いとこをを抜ける。
一番気を使う所かもしれない。
ここは我慢の走りだ。
周りに十分注意して無理をせず。
いつも休む山葵田のある蕎麦屋を通りすぎ、浅間神社の前の道を上りコンビニに辿り着く。
交通量と上りで意外と長く感じる。
休憩を挟み、最後の峠へ。
時間もちょうどよい。早く温泉に入ろうという気もこの頃になると出てくる。
駐屯地でみなが合流して「じゃコンビニまで行きます。」と走り出したので、「すぐそこかと思ったら遠いんだもん。」と北原さん。。

最後の補給

ステージ6
籠坂峠
縦一列でスタートです。
先頭から石橋、北原、橋口、絹張、林です。
ここは全員が離れないように少し遅めのペースで上る。それには訳がある。
車が来る上に路肩も広くは無いですからねー、追越しにくい所です。
ここは一つ半分ぐらい上った駐車場の所まではこの隊列のままいこう。
自分と北原さんの間が開かなければ後ろの橋口さんは無理して出てこれまい。
その後ろのノリさんだって出てこれない。
2人を封じるのだ。ハハハ。
半分まで行けば勾配も緩くなるそこからが勝負だ。
一気にダッシュして逃げにかかる。という作戦だ。
これここで書いたら次は使えないな。
ところが半分まで来たところで、橋口さんが自分に並んできた。
後どれくらいかと聞かれたので、上まで2Kmくらいだと答える。
そこで車が来たせいもあって橋口さんが先頭に立つ。
すぐ後ろにはノリさんが迫っていた。
チッ!作戦は失敗だ。

こうなったら。橋口さんに前を引かせてノリさんを千切ろう。
ところが最後だからかまースピードを上げ始める橋口さん。
耐え切れず自分は千切れ始めてしまう、後ろのノリさんに自分はダメなので前に出てもらうよう手で合図する。
ノリさんは橋口さんについて上っていったが、しばらく一緒に行くも少しずつ差が開き始めて振り切られ、橋口さんが単独で前へ行くのが後ろから見えた。
何とかノリさんに追いつこうと足を動かすが、そのまま順位は変わらず峠の上に着く。
北原さんも最後の力を振り絞りながら上ってくる。
橋口さんが先頭に立ったところで切れたようだ。
後は「足着いちゃえよ、ツーリングなんだから無理すること無いよ。」という囁きと戦っていたようだ。
絹張さんも写真にあるようひたすらギシギシとこぎ続けて、最後の急なのぼりは大外を周りながらクリアしてきたようだ。
これで峠は3つすべてクリアした。
残るは下って駐車場まで辿り着けばゴールだ。
最後は全員一緒にゴール。


籠坂峠頂上

余裕の表情は橋さん

自分・北さん・橋さん

霧の登坂

橋さんペースアップ

上ステージ7
温泉!!
紅富士の湯。
心も体もリラックス、今年も無事終了しました。
なかなか晴れることが無いけれど、逆にこれくらい曇っていて、少し霧雨程度が走りやすいのかもしれないですね。
皆さんお疲れ様でした。

次回も筑波8耐、富士一周ツーリング、ツールドジャパン西湖等、集まって一緒に行きましょうというレースやイベントがあります。
機会があれば是非走りに行きましょう!

お疲れ様でした。

無事に帰りました

霧雨の山中湖

走行距離 走行時間
99km 7時間程度